流通とは何か
流通の役割
生産された商品が生産者から消費者に
わたるまでの全般的な経済活動を流通という
自給自足の時代とは異なり、
生産者と消費者との間に
人的、空間的、時間的な隔たりが存在する
この隔たりを埋めることが流通の役割である
交通システムや商品の保存方法などを含めた
流通の発達によって、遠隔地の商品でも
容易に購入できるようになった
【流通の機能】
・物流機能
商品を生産者から消費者まで
輸送、保管、仕分け、梱包といった
物質的に商品を流通させる機能
・商流機能
問屋や商社などの卸売業者が立て替えたり
商品を生産者から買い付けて小売業者に卸し、
小売業者が消費者に販売するというように
商品を生産者から消費者まで売買などによって
取り引きしていく機能
・情報伝達機能
売れ筋・死に筋といった販売情報や
新商品に関する情報などを提供する機能
・金融機能
商品代金を回収したり立て替えたりする機能
流通には、物流、商流、情報伝達、金融機能がある
流通チャネルの多様性
流通チャネル(流通経路)とは、
商品が生産者から消費者に至るまでの経路
間接流通
生産者と消費者との間に卸売業者や
小売業者などの流通業者が存在する場合
直接流通
卸売業者や小売業者などが介せず、
生産者が直接消費者に販売する場合
産地直送や通信販売などがある
膨大な数の消費者の好みを知り、
どの商品が売れるのか
いち早く察知できるのは小売業者である
また小売業者の要求に応じて
生産者から商品を買い付け、輸送するのが
卸売業者や運送業者の役割である
しかし流通経路が長くなると、
商品の価格は一般に高くなる
またIT技術の発達により、生産者みずから
消費者の情報を入手できるようになった
そのため、最近では卸売業者を流通経路から
はずす中抜きの傾向がみられる
(1)共同配送
メーカーから小売業者までの商品配送の際に
メーカー各社の商品を一緒にのせて
小売業者まで配送する方法
配送によるコストやロスを解消することが目的
(2)窓口問屋制
共同配送を行うために一定の地域ごとに
物流センターの役割を担う指定の卸売業者を置き
納入商品もそこに集約する方法
(3)クイックレスポンス(QR)
製造から販売までの全ての無駄を排除し、
コストを削減する方法
削減したコストを価格に反映させ、
消費者に還元していくことが目的
最近、卸売業者を通さない
「流通の中抜き」の傾向がある
日本的商慣行
日本にはメーカーや流通業者の利益を
保護するための独特の商慣行がある
しかし、閉鎖的で弊害が大きいとして
海外からも指摘されており、
その見直しが進んでいる
(1)一店一帳合制
メーカーが卸売業者に対し小売業者を指定したり、
小売業者に特定の卸売業者以外と取り引きを
させないようにしたりすること
(2)建値制
メーカーが希望小売価格を設定する制度のこと
この価格を卸売価格の基準とするため、
小売業者、卸売業者とも自由な価格設定が出来ない
最近では建値制を廃止しオープン価格制を
導入するメーカーが増えている
(3)リベート
一定期間の取引金額等に応じて、
メーカーから卸売業者や小売業者などに
払い戻される金額のことで、
キャッシュバックや割戻しなどとも呼ばれる
目的や支払いの基準が不明確であると批判がある
(4)委託販売制
メーカーや卸売業者が商品を
小売業者に渡して販売してもらう方法
小売業者が商品の販売を終わった時に
小売業者への代金が支払われる
(5)返品制度
委託販売で売れ残った商品を
メーカーや卸売業者に返品できる制度
(6)派遣店員制度
メーカーがデパートや大型小売店などの
小売業者にメーカーの商品の販売させることを
目的として店員を派遣する制度
この他の日本的商慣行として、
不人気商品を売れ筋商品と
セットにして売る抱き合わせ販売、
優越した地位にある大規模小売業者による
納入業者への押し付け販売などがあげられる
一店一帳合制や建値制といった日本的商慣行は
その見直しが進められている

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