食品の分類、加工と保存
食品の分類
食品にはいくつかの分類の仕方がある
(1)生産形態による分類
農産物、水産物、畜産物、加工食品の4分類
(2)植物性、動物性による分類
植物性食品…穀類、豆類、野菜類、海藻類など
動物性食品…魚介類、肉類、卵、乳製品など
(3)食品成分表による分類
「日本食品標準成分表」では、
食品を穀類から調理加工食品類まで
18食品群に分類し、食品100gあたりの
栄養成分値を記載している
(4)用途による分類
①特別用途食品
病者、妊産婦、乳幼児等など健康の
維持増進に適するものとされた食品
②保健機能食品
特定保健用食品、栄養機能食品、
機能性表示食品の3種類ある
③冷凍食品
生の食材、またはその加工品、
調理済み食品などを急速に冷凍し、
-15℃以下で保存するものをいう
冷凍食品業界の自主基準では
生産から輸送、販売に至るまで
品温を-18℃以下に保つこととしている
④レトルト食品
食品を特殊なフィルムの袋
または容器に密封して
レトルトとよばれる加圧加熱殺菌装置で
殺菌してものをいう
常温での長期保存が可能
⑤インスタント食品
加熱などの簡単な調理によって
すぐ食べられるように加工された食品
1~2年の長期間保存できる
冷凍食品は-15℃以下で保存する食品、
レトルト食品は常温で長期保存できる
食品の加工
(1)食品を加工する目的
食品の加工には以下のような目的がある
①流通の利便性
生鮮食品は一般に水分を多く含むため、
常温で放置すると変質してしまう
そこで食品を加工し、
長時間の輸送や貯蔵に耐えられるように
することで収穫の時期以外にも
流通させることができる
②食べやすくする
より食べやすく美味しいものにする
③短時間で調理できる食品の提供
現代の生活様式にマッチした、
短時間で簡単に調理できる食品の提供が
可能になった
④安全性を高める
食べられない部分や有毒部分を除去できる
(2)食品加工の種類
物理的(機械的)加工、化学的加工、
生物的加工に分けられる
①物理的(機械的)加工
食品を洗浄する、切る、粉砕する、混ぜる、
乾燥させる、加熱するなどの加工
②化学的加工
食品を化学変化を起こさせることによる加工
③生物的加工
食用微生物などの働き(発酵、熟成)を
利用して加工する
細菌類
ヨーグルト 乳酸菌
納豆 納豆菌
食酢 酢酸菌
酵母類
パン パン酵母
ビール ビール酵母
ワイン ぶどう酒酵母
蒸留酒 酵母
かび類
かつお節 糀かびなど
細菌+酵母
漬物 乳酸菌、酵母
酵母+かび
清酒 糀かび、清酒酵母
焼酎 糀かび、焼酎酵母
細菌+酵母+かび
しょうゆ 糀かび、しょうゆ酵母、細菌
みそ 糀かび、酵母、細菌
食品加工には食品の保存のほか、
食べやすくする、安全性を高める
などの目的がある
食品の保存方法
食品が変質や腐敗などによって
食用に適さなくなることを防ぐために
さまざまな保存方法がある
①低温貯蔵…冷蔵食品、冷凍食品
②空気の遮断…缶詰、びん詰
③乾燥…するめ、干し椎茸、プルーン
④塩蔵…新巻鮭、塩辛
⑤酢漬け…ピクルス
⑥燻煙…ベーコン、ハム、ソーセージ
低温貯蔵や空気の遮断、乾燥などにより
微生物の活動を抑える
微生物が食品中で繁殖して
その成分を変化させる作用のうち、
人間にとって有害無益なものを腐敗、
有益なものを発酵という
熟成の過程で温度や湿度などの条件により
食品のうま味や風味が増加すること
木材を高温に熱したときに出る煙を
一度塩漬けにした肉や魚にあてて、
煙の殺菌成分などによって腐敗を防止する

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