水性成分
水性成分
化粧品の骨格を構成する成分のうち、
水または水に溶けやすい成分のこと
基本的な働き
- 固形(粉状)成分などを溶かす
- 汚れを落とす
- 肌を柔軟にする
- 浸透を高める
- うるおいを与える
- うるおいを保つ
水性成分の種類別一覧
【種類】
水
【特徴】
肌にうるおいを与える
【成分例】
水、温泉水、ローズ水など
【種類】
エタノール
【特徴】
清涼感や防腐力向上などの働きがあり、
植物エキスなどの抽出溶媒としても使われる
【成分例】
エタノール
【種類】
保湿剤・保水剤
【特徴】
水が蒸発しにくくなる
水に溶け構造的に“水とゆるく結びつく”ことに
よって水に重りがぶら下がったようなイメージ
【成分例】
グリセリン、BG、DPG、アミノ酸、糖類、
ヒアルロン酸類、コラーゲン類など
水にゆるく結びつく
代表的な水性成分(保湿剤・保水剤)である
グリセリン、BG、DPGの構造

グリセリン、BG、DPGは構造上、
水(H2O)に似た『OH』を持っているため、
水に配合すると水がくっついたり
離れたりしながらゆるく結合する
これを水素結合という
ただの水を肌につけると
水分はどんどん蒸発してしまう
しかし、グリセリン、BG、DPGが
配合された水を肌につけると、
グリセリン、BG、DPGの構造の中にある
『OH』が水をゆるく引き寄せるため、
水分が蒸発しにくくなる
つまり、構造上『OH』という部品の割合が
多い成分は少量でも長時間水分を蒸発しにくくする
保湿・保水効果が高いということになる
グリセリン、BG、DPGの中では、
グリセリンが最も多く『OH』を持っているため、
保湿・保水効果の高さは1番である
BG、DPGは保湿・保水力では、
グリセリンに多少劣るものの
静菌の働きに優れている
そもそも物質は水気があると腐りやすくなる
干物より刺身の方が腐りやすい、
しかしジャムや蜂蜜などのように
『OH』を持つ砂糖がたくさん入っていると、
水が自由に動けなくなり、
菌の育成が妨げられるため腐りにくくなる
同じように化粧品に糖類を
たくさん入れると腐りにくくなる
高い静菌効果が得られるまでたくさん入れると
ベタベタして使用感が悪くなってしまう
これに対してBGやDPGは、
もともとベタつきが少なく静菌作用が高いので
比較的少量の配合でも効果的な静菌作用が得られる
ローズマリー葉エキスやチャ葉エキスなど、
植物エキスの全成分表示に
『水、BG、植物名』と書かれたものがあるが、
これはBGの静菌効果によって
防腐剤を入れなくても菌が増殖しにくい環境が
つくられるためである
保湿・保水剤は、水分を保持する働きがあるが、
それに加えて防腐に優れるものや
使用感向上に優れるものなど、
各成分にはそれぞれ得意な働きがある
化粧品にはいくつかの保湿・保水剤を
組み合わせて配合されている

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